過敏性腸症候群のためのアロマテラピーとハーブティー

先日、ある企業様にて、ハーブティーのセミナーのご依頼を受けた(⇒ 開催の様子) のですが、その際に、ストレスをテーマにしてもらいたいとのご希望があり、セミナーの中で、「過敏性腸症候群」の話を少し取り上げました。

過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome : IBS)は、腸に運動障害が起きることで、排便にトラブルが出る病態です。IBSでは、大腸がんや大腸炎が起きていないのに、下痢や便秘を繰り返します。

例えば、大事な会議の前に急にお腹が痛くなってトイレに駆け込む、通勤電車でトイレが我慢できず途中下車をする、ストレスで何日も便通がない、、、など。

過度の不安や、ストレスが原因と考えられています。

IBSとまでは行かなくても、緊張でお腹の調子が悪くなるようなことは経験されたことがある方が多いと思いますが、あまりに頻繁に起こり、生活に支障をきたすような場合、一度、医療機関にかかるべきでしょう。

IBSであると診断されるためには、大腸内視鏡などの検査を受けて、大腸がん等の重大な病気ではない可能性を排除しておく必要があります。

IBSの種類

IBSの症状の出方は様々ですが、一般的に、女性は便秘型が多く、男性は下痢型が多いといわれます。

  • 便秘型: 便秘になりやすいタイプ。
  • 下痢型: 下痢になりやすいタイプ。
  • 混合型: 下痢と便秘が交互に出るタイプ。
  • 分類不能型: いずれにも属さないタイプ。

があります。

日常生活での留意

IBSには、不安、緊張などのストレスのほか、運動不足、食事などの生活習慣の影響が大きいと言われています。

日頃のストレスを発散させられるような運動習慣、夢中になれる趣味など見つけることが有効です。

規則正しい生活を心がけて、睡眠を十分にとったり、排便の習慣をつけることも大事です。

また、食事は腸内環境に大きく影響するので、極端に暑いものや冷たいもの、カフェイン、アルコール、辛い物、油分が多いものなど消化器に負担がかかるものはとりすぎないようにしましょう。

便秘型では、食物繊維、特に水溶性食物繊維を多く含むような海藻、長芋、納豆のような粘り気のあるような食品を積極的に取り入れたり、ヨーグルトなどの乳酸菌食品、納豆などの発酵食品なども有用です。適度な運動も便秘の改善に役立ちます。

IBSの薬物治療

IBSの治療には、高分子重合体(コロネル®)、整腸剤(ビオスリー®など)などが一般的に用いられます。さらに、下痢型には、セロトニン3受容体(5-HT3)拮抗薬拮抗薬(イリボー®)や、止瀉薬(ロペミン®など)、便秘型には、塩類下剤(酸化マグネシウム)、 粘膜上皮機能変容薬(アミティーザ®、リンゼス®)などが用いられます。

このほか、不安が強い場合に、抗不安薬などが処方されています。

アロマテラピーでのアプローチ

強い不安を感じる時に、過度な緊張を抑えられるよう、ロールオンタイプのトリートメントオイルの使用をお勧めします。

興奮しすぎている方には鎮静作用があると言われるラベンダー・アングスティフォリアに代表されるようなリラックスしたい時に用いられる精油。

不安が強い場合には、抗不安作用を持つエステル類のアントラニル酸ジメチルを含むマンダリンやプチグレン、抗鬱作用を持つようなネロリなどの精油。

これらをブレンドしてみてはいかがでしょうか。

ただし、嗅覚によるリラクゼーション効果は、その香りに対して「心地良い」と感じることが最も大事。精油の薬理作用にこだわりすぎず、自分が自然体で気持ちいい香りを見つけて。

IBSはストレスが大きく関係あると考えられているので、「この香りを嗅ぐと落ち着く」というような、あなただけのお守りオイルがあると、心強いですね。ロールオンは持ち運びしやすく、手軽に使えるのでぴったりです。

ハーブティーでのアプローチ

ペパーミントには、l-メントールが多く含まれ、すっきりとした香りで気分をリフレッシュさせてくれます。ペパーミントティーは、腸管壁の緊張のバランスを改善し、過敏性腸症候群に有用と言われています。

ダンディライオンに含まれるイヌリンは、プレバイオティクスとして、腸内細菌のえさとなり、腸内環境の改善に役立ちます。

このほか、ジャーマンカモミールといった、鎮静作用が高いハーブを取り入れて、リラックスできるように心がけるようにするのも良いでしょう。

これらのハーブは基本的には、薬物治療と併用ができますが、持病やアレルギーを持つ方には注意が必要です。

 

IBSは、症状が重かったり、頻度が多いと、生活の質(QOL)が下がり、外出への不安や、集中力の妨げなどにもつながりかねないので、お悩みの方は、ぜひ一度、医療機関にかかり、重病の可能性を否定した上で、日々、少しでも快適できるように生活を見直して頂きたいです。アロマテラピーやハーブは、IBSの原因ともなるストレスの軽減の面で特に有用かと思います。

 

過去のこちらの記事もご覧ください。
「過敏性腸症候群の方のためのハーブティーブレンド例」

 

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