春のゆらぎ肌と向き合う、アロマとハーブ
季節によって、お顔の肌に起こりやすいトラブルって、違いますよね。
冬の乾燥を乗り越えて、春のお肌はいかがですか?
私は年中を通して、春の肌が一番不安定です。乾燥して赤み、皮がむけます。細かい湿疹も出ます。
湿疹は老廃物の排泄とも考えられるので、冬の間に溜め込んだものを出したい、という体の働きかも。
乾燥を伴う赤みのある湿疹は、皮膚科ではヒルドイドなどの保湿クリームと、キンダベートやロコイドなどのごく弱いステロイドの軟膏で抑えることになることが多いと思います。
精油やハーブのケアは?というと・・・・
お顔の肌はとっても薄く、敏感であることが多いので、精油を使ったコスメは、0.5~1%程度の低い濃度に希釈することをお勧めします。
シミ用の美容液、ニキビ用ジェルなどのポイントで使うものはもっと高濃度で使った方が良いと思うので、例外にします。
精油に含まれる香りの元である芳香分子は、とっても小さく、表皮だけでなく、真皮まで浸透して、作用します。トラブルが出ているお肌には、精油は刺激が強すぎることも。
そこで、お勧めしたいのは、ハーブウォーター。
香りのある植物を水蒸気蒸留して得られるのは、精油とハーブウォーター。
精油を主役、ハーブウォーターを脇役とみるなんて、もったいない!
油に溶けやすい成分の集まりである精油に対して、ハーブウォーターには水に溶けやすい成分に加えて、油に溶けやすい成分が分散されて溶けています。
水の中に、油が溶け込んでいる、コロイド状態。化学を学んだ方ならピンとくる?
ハイドロゾルとも呼ばれます。
ハーブウォーターに含まれる精油成分は、0.0006~0.55%ともいわれ、ごく低濃度。
アレルギーなどの場合を除き、赤ちゃんからご高齢の方まで、安心して使える場合が多いです。
HERBAL Laboでのハーブウォーター売り上げ1位は、ダントツで、ラベンダーウォーターです。
私がまず一番におすすめしたいのも、ラベンダーウォーター。
低刺激で、赤ちゃんのおしりふき、あせもの拭き取りにも使えます。
KENSOのハーブウォーターは、スプレー状になっているので、ボトルタイプのものよりも、手に取る際に、中身が汚染されにくく、使いやすいので、おすすめです。
精油では高額で手が届きにくい、ローズやネロリもハーブウォーターならお手頃な価格でたっぷり使えます。
スプレーとして使うだけでなく、コットンやシートで、ローションパックにするのも有効。
5~10分程度、乾かしすぎないように使うのがポイント!
普段なら、ハーブウォーターを重ね付けして十分な水分を与えた後は、美容オイルを使います。
しかし、春のゆらぎ肌で、荒れている場合、私がお勧めしたいのは、ミツロウバーム。
ミツロウと、カレンデュラオイルだけでつくった、シンプルなバーム。
ミツロウ 4g、カレンデュラオイル 20ml
湯煎にかけて、溶かすだけ。
固いテクスチャーながら、ごく少量で、ピタッと肌に保護膜を作ってくれる感じ。
カレンデュラは、オーガニックコスメブランドのWELEDAのベビーラインにも使われており、赤ちゃんにも安心、皮膚トラブルに愛用されるハーブです。
「どの化粧品を使っても、お肌が悲鳴をあげる」
という方にも、試してほしい、シンプルなバーム。
皮膚科で広く処方される、ワセリンのかわりとして使うのもいいでしょう。
私はワセリンの原料臭とベタつきがとても苦手です。
肌が落ち着くまで、ハーブウォーターとミツロウバームだけのシンプルケアで様子を見てみて。
また、春の肌トラブルが、体本来のデトックス機能が働いているとすれば、それを補助するハーブ、炎症を鎮めるハーブを、ハーブティーとして飲むのも良いですね。
体の巡りを良くする、ネトルやダンディライオン。ネトルは、鉄分などのミネラルや、ビタミンも豊富。
肌を構成するコラーゲンの再生を促すビタミンCが豊富な、ローズヒップ。
炎症を鎮める、カモマイル・ジャーマンやカレンデュラ。
ただし、カモマイル・ジャーマンは、ブタクサ花粉症の方はアレルギーが出ることがあるので、慎重に使ってください。
肌がゆらぐとかゆかったり、お化粧のノリが悪かったり、いらいらしがち。
味を整える意味でも、気持ちを落ち着けるレモンバームを入れるのもお勧め。
ぜひ、アロマやハーブをトラブルの味方につけてくださいね。