葛根湯医者
古典落語には、ヤブ医者が良く出てくるのですが、落語のまくらの小噺に「葛根湯医者」というものがあります。この医者は、どんな患者が来ても葛根湯を出し、最終的に退屈してるだろうからと、病人ではない付き添いの人にも葛根湯を処方します😂
写真は、葛根湯です。

葛根湯は、日本のカゼ薬の代表処方として現在では知られていますが、すべてのカゼに葛根湯が当てはまるわけではありません。この薬が作られた『傷寒論』という中国の漢の時代の本には、元は、「傷寒」という強い寒気、発熱などを伴う、今で言うウイルス性の呼吸器感染症のような疾患に用いる方法が書かれています。
葛根湯はカゼの万能薬ではなく、合わない方がいます。
葛根湯の中に含まれる「麻黄」という生薬が胃の負担になったり、甲状腺機能亢進症の方や、日ごろから汗をかきやすく肌が湿っていて体力がない方や、前立腺肥大症の症状が強い方などには、葛根湯が向きません。
こちらが麻黄です。

また、真夏より、一般的には気温が低いときのカゼに向きます。
でも、葛根湯医者をかばうようですが、実は、葛根湯はカゼ以外にも様々なシーンで活用できるので、例えば初期の湿疹などにも用います。
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