青文字を生ける
月に2,3回のペースで通っている生け花。
一年を通して、お花は手に入るけれど、花材にはしっかり季節感が出ます。
特に私が季節を感じるのは、枝もの。
先月生けた花材の中にあったのは、青文字。
クスノキ科の植物で、枝が鮮やかなグリーン。
お花もグリーンがかった小花。
学名は、Litsea cubeba。
アロマが詳しい方ならピンと来る?
そう、「リトセア」です。
青文字の種子を水蒸気蒸留すると得られるのが、リトセアの精油。
リトセアの精油は、テルペン系アルデヒド類のゲラニアールやネラールを多く含み、レモンのようなフルーティーで甘い香りがします。
鎮静作用や誘眠作用を持ち、ゆったりとリラックスしたい時におすすめ。
リトセアの精油は、「初めて嗅いだ!」という生徒様が多いのだけれど、今のところ、苦手っておっしゃる生徒様には会ったことがない。
皆様、「好き!」と言ってくださる、人気の高い精油です。
花粉症に悩まされる方が多い春。
体内では花粉の刺激により、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、鼻水、くしゃみ、かゆみなどの、花粉症の不快な症状が起こります。
リトセアに豊富に含まれる、テルペン系アルデヒド類のゲラニアールとネラールには、抗ヒスタミン作用と言って、ヒスタミンが引き起こす不快な症状と戦う働きがあります。
花粉症の内服の治療も、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤で、ヒスタミンなどによる反応を抑えていくのが中心です。
青文字の花がほころぶ、春。
花粉症にお悩みの方も、気持ちが揺らいでいる方も、リトセアの精油を手にとってほしい。