漢方相談例20『疲れやすく寝落ちしてしまう』

漢方相談の症例は、症状の改善が見られ、患者様ご本人の了承を得たものを紹介しております。

患者様背景

30代後半 女性

主訴

・疲れやすく、夕食後に寝落ちしてしまい、生活に支障が出る。(来店時のスケール10。10になるほど程度が強い)

治療内容と患者様のご体調

初回来店:2024年5月。この症状が始まった時期:15年ほど前から。いつも疲れた感じは20年ほど前からずっと。

生活リズムが不規則で、夕食後に寝落ちしてしまい、深夜に起きて、その後に寝るも疲れが取れず、日中いつも眠いです。夕食後に全身が芯から冷えるように感じます。お風呂でも寝落ちしてしまいます。

15歳頃から、慢性的に疲れを感じておられました。社会人になってからは、帰宅後や夕食後に寝落ちすることが多くなり、深夜に目が覚めて、寝ても疲れが取れず、日中ずっとだるい感じがあったそうです。さらに、10年前から、仕事の都合上で週に数回、早朝に起きなければならなくなり、重いものを運んだり、肉体労働も多くあるということでした。

早朝に起きなければならず、肉体労働を伴う仕事を10年間続けてこられたということは、ベースの体力はそれなりにある方でしょうが、このリズムが原因で疲れが改善しないと考えました。お話の中で、味の濃いものが好きで食べ過ぎてしまう、お通じが良くない、むくみが強い、足は冷えやすいのに靴下を脱ぎたいということも気になりました。

生活リズムが整いにくいお仕事で疲労(「虚労」と言います)の状態になり、エネルギー(「陰」と「陽」)を消耗しているにもかかわらず、睡眠が整わないことで、本来寝ている間に補われるエネルギーが補充されない状態になっています。

まずは、「陰」と「陽」のエネルギーのバランスを整え、腸の蠕動運動し、お通じを良くしていく漢方薬をお出ししました。この方は粉薬をご希望でした。

10日後の来店時には、眠気がましな日が少しあり、便秘の改善に伴い、胃の調子もよく感じ、服のボトムのサイズが緩くなったとのことでした(スケール6~8)。手ごたえがありましたので、同じお薬で継続しました。

その後、お仕事の繁忙期には気絶するように眠ってしまうこともありましたが、飲んでいない時より格段にいいとのことで、むくみの症状を改善していく薬を加えながら継続されました。

8月になり、かなりの暑さでしんどい思いはされていましたが、疲れの程度はスケール5~6という推移で過ごされました。疲れが前より楽だから頑張れてしまい、結果、疲れが取れないとおっしゃり、例年の夏より楽だと効果を感じておられました。

ここで、疲れがひどい時や多忙な期間にのみ漢方薬を飲むということになり、一旦終了となりました。

生活の都合上、早朝に起きなければいけない仕事が続くのであれば、残念ながら、これ以上の劇的な改善は難しいのではと感じました。それでも、疲労感を軽減するために、生活習慣の改善をしたり、漢方薬を取り入れることが症状改善に役立ちます。どうぞご無理をなさらないように過ごしていただければと思います。

当店をご利用頂き、ありがとうございました。

「疲労」のご相談は多く、煎じ薬だけでなく、サプリメント、粉薬など、服用の手間がかかりにくいものも扱っております。お気軽にご相談下さい。

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オーダーメイド漢方は予約優先制です。お薬作成含め、初回50分、2回目以降30分程度頂きます。2回目以降は事前のご連絡で予めご用意できます。当日相談希望の場合は、店頭、お電話などでお問い合わせ下さい。商品購入のみはご予約不要です。

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