漢方相談例18『運動後にお腹を下す』

漢方相談の症例は、症状の改善が見られ、患者様ご本人の了承を得たものを紹介しております。

患者様背景

60代前半 女性

主訴

・運動をした後、お腹を下す。(来店時のスケール10。10になるほど程度が強い)

治療内容と患者様のご体調

初回来店:2024年7月。この症状が始まった時期:2021年頃から。

毎日のように激しい運動をする習慣があります。2、3年前から、3回に1回位、お腹を下すようになり、帰り道にお腹に違和感が出て、お店で借りたトイレから30分程出られなくなるようなこともあり、とてもつらいです。トイレに行きたくなってもすぐに行けないかもと思うと、仲間が車で送ってくれるという誘いに乗ることもはばかられます。

週に4、5回、1度に2時間位、激しい運動をされる習慣があり、運動後にお腹が下り、しくしく痛んで、排便後も便が残った感じがして(しぶり腹)、トイレから出られなくなってしまっているというご相談でした。

ご年齢以上に若々しく、相当な筋肉量があり、食事もしっかりとれる、健康的な印象の方でした。

ただ、普段から手をつりやすく、汗をかきやすく、この症状が出始めた頃から夏にはぐっと痩せてしまうとのことでした。また、普段は1Lの水を飲まれ、プラス、運動時に1Lの水分を取るとのことでしたが、お手洗いの回数が少なく、飲んでも口が潤わない感じがありました。ただし、1回に2時間という運動量を考えると、水を飲み過ぎているという感じでもありません。ほてりやすく、暑がりですが、一方で、夏の救済食は「温麺」とおっしゃり、お腹の中の冷えが気になります。

加齢に伴う体の水分量の低下、潤いを保つ力の低下、すなわち、「陰」の損傷が普段から見られ、さらに、激しい運動で急激に陰を使っている。乾き切ったところに、大量の水を短時間で補うことで、吸収しきれない水がきっかけとなり蠕動運動が乱れ、下し、便が出終わった後も残便感が残り、お腹が気持ち悪い。

このような見立てを考え、失われた陰を補い、腸の蠕動運動を整える煎じ薬をご用意いたしました。

1週間後、とてもおいしく、お腹が温まり、安心したと話されました。その週は3回運動に行かれましたが、一度も下さず、運動後のお腹の違和感が減り、効果を実感されました(スケール4)。

さらに1週間後、その週は2回運動に行かれましたが、下すことなく、家に帰ってから通常の便が出ました。口の中の渇きが少し減りました(スケール1~2)。

その他にも気になる症状がありましたが、今回の主訴は落ち着いたとのことで、来店より3週間で一旦終了となりました。再び同じ症状が出た際に同じお薬をまず飲んで頂けるようにお伝えしました。

当店をご利用頂き、ありがとうございました。

普段より足などがつりやすい方、運動後にたくさん汗をかいて疲れが気になる方などのための漢方もお取り扱いしております。お気軽にご相談下さい。

🌿漢方相談について
オーダーメイド漢方は予約優先制です。お薬作成含め、初回50分、2回目以降30分程度頂きます。2回目以降は事前のご連絡で予めご用意できます。当日相談希望の場合は、店頭、お電話などでお問い合わせ下さい。商品購入のみはご予約不要です。

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