日本の神々のルーツ『古事記・日本書紀』
一昨年、出雲に行った際に、出雲大社の神について知りたくて、現地で買った本。
内容が密すぎて読み切れず、途中になってしまって。
それが、去年また出雲に行く縁があり、興味が再燃。
その本をまた開いて途中から、、、いや、すっかり忘れているので、最初から読むことにしました。
そもそも神道にしても、仏教にしても、私は特定の宗教を信じていない。
自分が死んだら、特定の宗教色が出るような埋葬を絶対にしてほしくないと夫に常々言っているくらい。
そういう私が、なぜ神社、仏閣に行くかというと、遠方にある場合は特に「観光地」としての側面が強いとは思うが、その場に立つとしゃきっとする、また、決意を新たにしようと思うからと、あとその土地の歴史を知りたいからではないかと思います。
お願いをするというよりは、今の自分に足りない事とか、未来を見つめるきっかけになる。
さて、本に戻りますが、こちらの本の特徴として、見開きで1つのエピソードが終わるという手軽さがあります。
因幡の白兎くらいしか知らないんじゃないかと思うくらい、知識が浅かったけれど、読んでみると、あぁ、どこかで聞いたなというエピソードも多々。
登場人物が多くて、本当にこれが読み進めるのに大変なのだけど、系譜図があるので、煩雑になりがちな家族関係も確認しながら読める。
古事記と日本書紀、どう違うのかもイマイチわかっていなかったのだけれど、この本1冊でどちらもカバーされていて、なんとなく違いが読める。
古事記は物語、伝承的な要素が強くて、超ファンタジーなエピソードが多いけれど、日本書紀は史実を淡々と書いている。
対象の時代もほぼ同じなので、古事記と日本書紀を一緒に読むことは良いなと思いました。
ただ、このレビューを書いていて思うのは、やはり神々の名前は難しいなと。
ですので、一度読んだだけでは私も頭に入らないし、例えば、どこかの神社に参拝した際に、聞いたことがない神様の名前が出てきたら、また広げて探してみようと思います。
そうすることで、参拝した神社に理解と愛着が生まれるかと思う。
私の印象に残った古事記のエピソードは、野見宿彌(のみのすくね)に関するもの。
出雲大社に行った際に、境内に相撲の土俵があって、どういうものかと思っていたのでクリアになりました。
野見宿彌が天皇の命で相撲をしたこと、皇族の墓に生き埋めにされた多くの人の代わりに埴輪を作って埋めるよう進言したこと、その後、天皇家の葬祭に野見宿彌の子孫の土師氏が関わるようになったこと。
旅先で見たものが、本によって自分の知識に昇華された。
(そういえば、新潟の弥彦神社にも土俵があったけれど、あれもなんだったんだろう?)
そして、欄外に、そのエピソードにまつわる神社や書籍、遺跡なども紹介されていて、さらに別の本を手に取ってみたいなとか、いつかここに行きたいなという気持ちも芽生えた。
古くから薬草で大変有名な奈良県の宇陀市と、薬草狩りをしていたという推古天皇に興味があるので、この本の中で紹介されていた、こちらの本 『推古天皇:斑鳩に桃李咲く』 を読んでみたいと思う。絶版のようで、手に入りにくいようです。
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