食後の眠気のための養生
漢方相談の中で、それ自体がメインのご相談ではないのですが、ポロッと「食後にものすごく眠たい」と話される方が少なくないです。
中医学では、脾の運化機能が悪い、脾虚などと言いますが、もう少しシンプルに表現すると、消化のためにエネルギー(気)を使っているから、他の部分の気が足りない(気虚)となり、眠気、だるさが出てしまうということ。
西洋医学的に言うと、食後に血糖値が急上昇した後に急降下している(血糖値スパイク)という可能性もあるかもしれません。
「養生訓」を書いた貝原益軒の教えでは、食後の眠気に対し、食後に軽い運動をするように勧めています。
食後の眠気のための養生
1.よく噛んでゆっくり食べ、早食いをしない
2.血糖値を上げにくい食材(野菜や海藻などの食物繊維が多いもの)から先に食べ始める
3.糖質を摂りすぎない(ただし糖質制限を厳しくすると別のリスクを招くので注意)
4.食後に軽い運動をする(10分程度のウォーキングやストレッチ)
などをお勧めしています。
食後の眠気、胃もたれ、食欲不振、体がだるいなどの、消化機能が落ちている、気が不足していると考えられる症状に用いられる漢方薬の中には、四君子湯や六君子湯などがあります。
写真は六君子湯です。
たかが食後の眠気と侮らず、あまりにひどい場合には一度受診しましょう。空腹時血糖値は正常でも、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)という食後血糖値の変化を見る検査などでは異常が現れるかもしれません。
また、健康食品になりますが、マルベリー(桑の葉)には血糖値上昇を緩やかにするデオキシノジリマイシン(DNJ)を含まれるため、食前の飲用が有用だと考えられています。
食後のだるさについての漢方相談も承っております。
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