【本】西荻医談
漢方は中国をルーツとして、日本で独自に発展し、長い歴史があるけれど、明治時代の近代化の際に、医師免許制度が制定され、その際に蘭学というか、近代西洋医学を学んでいない医師は医師として認められなくなった経緯があります。従来の日本の主流の医療だった、漢方薬を使用した医療は急速に衰えました。
漢方を医療として、文化として守ってこられたのは、大塚敬節先生、細野史郎先生など昭和の漢方の大家の先生の相当な努力があったからです。本来、生薬を煎じたり、粉にして手間がかかる漢方薬ですが、エキス製剤として簡単に飲めるようにしたり、保険医療に漢方を取り入れるなどもされました。それがなければ今気軽に漢方が飲めないか、もっと廃れていたかも、、、
大塚敬節先生は、高知県出身で、去年に高知を訪れた際に牧野植物園内に記念碑がありました。大塚敬節先生は、当店がある西荻窪で診療所を開いていた事もあります。
◎西荻医談

この本では、大塚敬節先生の西荻の家で細野史郎先生と症例検討をする様子が描かれています。専門的で、漢方の専門家でないと難しい本です。講義形式の本ではなく、先生たちの経験に基づく会話なので、私も読んでも意図が理解できない所が多々ありますが、お二人の先生方が漢方話で盛り上がる情景が浮かび、興味深いです。先生方の意図が分からなくても、時間を置いて読み直したり、同じような症状に悩む患者様に出会うことで、ふっと理解できることがあり、それも先人の知恵にありがたみを感じ、漢方にますます魅せられるのです。
🌿漢方相談について
オーダーメイド漢方は予約優先制です。お薬作成含め、初回50分、2回目以降30分程度頂きます。2回目以降は事前のご連絡で予めご用意できます。当日相談希望の場合は、店頭、お電話などでお問い合わせ下さい。商品購入のみはご予約不要です。