貨幣状湿疹のアロマテラピーでの手当て

★以下、貨幣状湿疹の患部の写真をたくさん含みますので、気持ち悪いと思われる方は見ないで下さい。

初めて気づいたのは1月。息子の右肩に貨幣状湿疹。

貨幣状湿疹とは、10円玉くらいの大きさの湿疹が1個~いくつも現れ、とにかく強いかゆみがある湿疹です。こすれやすかったり、服に覆われている部分にできることが多い。

原因は、皮膚の乾燥が多いようですが、細菌感染などの場合もあるそう。1つできると、近くの部位にもできやすいし、難治性です。とにかくしっかり治さないと全身にできることがあるようです(他の人に移るわけではありません。)。

1週間ほど、なかなか治らないなぁ~と思っていたし、保育園の先生にも指摘されたので気にしていたのですが、とにかくかゆい様子。

お風呂上がりに患部にクリームなどを塗っていましたが、よくなったり、悪くなったりで、全く完治の気配がない。丸くコインのように周りの皮膚との境界線がはっきり、時々赤く粒々が盛り上がって、乾燥した皮膚がぽろぽろ落ちてきます。

病院の薬物治療では、ヒルドイドなどの保湿のクリームやローション、抗ヒスタミン剤の内服や軟膏、ステロイド軟膏が処方されます。

2週間ほど、保湿のためにヒルドイドローションを使ってても変わらず、時々、1%濃度の私のフェイシャル用のゼラニウム・エジプトとラベンダー・アングスティフォリアのブレンドオイルも併用してみましたが、治る気配もないし、高濃度のアロマテラピーでアプローチをすることに。

選んだオイルは、リトセア、ラベンダー・アングスティフォリア、カモマイル・ジャーマン、ブラックスプルース。

リトセアは、テルペン系アルカロイド類を多く含み、抗ヒスタミン作用をもつので、かゆみの対策に。

ブラックスプルースは、モノテルペン炭化水素類を多く含み、コーチゾン様作用を持ちます。「コーチゾン様作用」とは、ステロイド剤の副腎皮質ホルモンのコーチゾン(コルチゾン)が分泌された時と同じ状態にさせる作用のことです。この作用から、炎症を鎮めることを期待。

カモマイル・ジャーマンは、精油の青い色の成分であるカマズレンが炎症を鎮めてくれることを期待。香りが独特ですが、私は少量使うことでも効果を実感しています。

最後に、ラベンダー・アングスティフォリアは、モノテルペンアルコール類を多く含み、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗真菌作用を持つので、貨幣状湿疹に細菌や真菌が関与している場合も考えて入れてみました。

他の選択肢として、掻き壊しもあったので、ラベンダー・スピカもケトン類を含み、瘢痕形成作用があるので、傷を治すためにはとても良いと思いました。

ですが、寝る前をメインに使うし、香りのまとまりを考えて、ラベンダー・アングスティフォリアを選択しました。

短時間で治したかったのと、直径3センチの範囲という狭い範囲だったので、3歳の息子ですが、5%の濃いめの濃度にしました。

<かゆみと湿疹のためのジェル>
リトセア 4滴
ブラックスプルース 2滴
カモマイル・ジャーマン 2滴
ラベンダー・アングスティフォリア 2滴
ジェルナチュレ 10g

上の写真では、精油を混ぜる前なので、ジェルが透明ですが、すべて混ぜると、カモマイル・ジャーマンのカマズレンという成分の青色に由来した、水色のジェルができます。

このレシピで、朝と入浴後の最低1日2回、昼も家にいる場合にはさらに1,2回塗りました。

塗り始め初日。ジュクジュクして、汁が出て、皮膚のはがれがあります。この部分だけ、周りよりも盛り上がっています。かなり痒みが強いようでした。↓

3日目位。あっという間に、かさぶたができて、汁がなくなりました。↓

4日目。かさぶたがはがれて、かゆみがおさまってきました。↓

5日目。かさぶたがはがれて、丸い部分の色が赤から茶色に変化、少し盛り上がりが減りました。↓

6日目。再び、かさぶたになり、はがれてきました。全く痒くなくなりました。↓

かゆがらなくなったので、油断して、何回か塗り忘れました。その後、かゆみがぶり返して、思い出したように少し引っ掻いたようです。

8日目。むりやりかさぶたがはがれたところが赤くなっています。ですが、全体的に盛り上がりがほぼ平らになりました。↓

9日目。引っ掻いた部分がむけています。↓

10日目。引っかき傷にかさぶたができました。周りはほぼ平らです。↓

14日後。かさぶたがはがれた。すっかり治りました!!!!↓

2週間、ヒルドイドローションで保湿していたのに治らなかったけれど、ジェルを塗りだして10日程度でこの状態に。あまりの効果に驚きました。早く試してあげればよかったです。かゆかったのにごめんね!

敏感肌や、小さなお子様で、精油を使うのに支障がある際は、ラベンダーウォーターやローズウォーターでの保湿に、カレンデュラの浸出油を塗るというシンプルケアがいいかなと思います。

また、炎症が広範囲に及ぶ場合、長期間続いている場合などは、セルフケアを過信せず、必ず、早めに医療機関にて受診して、適切な治療を受けるようにお願いいたします。

注)
私は薬剤師で、一般的に貨幣状湿疹に使われる薬剤を理解し、自己責任のもと、アロマテラピーでのケアを試しました。同じような症例の方で、このレシピを試しても治らなかった、悪化した場合でも一切責任は持てません。アロマテラピーを勉強されたことがない方が、安易に精油を原液で使用したり、高濃度に希釈した精油を使うことは危険です。

また、私は西洋医学を否定していません。ご自身でアロマテラピーでのケアをされる場合でも、「受診したほうがいいかな」と思う場合には、必ず、医師に診断をしてもらうことをお勧めします。精油を使ったアロマテラピーでのケアで逆に症状を悪化する可能性も視野に入れておくべきです。

(追記)2018.02.12、2019.05.01、2019.10.03

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